相模線は、大正10年9月28日に茅ケ崎駅〜寒川駅間で開通した相模鉄道が始まりです。相模川の砂利運送用に開通したことから「砂利鉄」とも呼ばれ、県央地区の住民の足として親しまれてきました。
100周年の機会にイベントなどで歴史を振り返り、さらに相模線に親しみましょう。
●相模線の主な歴史
大正10(1921)年 茅ケ崎駅〜寒川駅間で開通
昭和6(1931)年 橋本駅まで開通
昭和19(1944)年 軍事輸送のため国有化
昭和62(1987)年 日本国有鉄道民営化に伴い、JR東日本に移管
平成3(1991)年 全線電化
■地域と密着した相模線の良さをこれからも撮り続けたい
写真に興味を持ったのは30代の半ばごろ。その後、昭和57年に水門工事で水を抜いた津久井湖底の集落跡を見たとき、薄れていく記憶を記録に残すような写真を撮ろうと思いました。相模線については、国鉄からJRに切り替わる時期に、国鉄の様子を少しでも残したくて撮り始めました。
相模線は、県央部を走っているのに、心地よいレールの音はローカル的な感じがして、それが良さだなと思います。
忙しない世の中になっているけれど、時間を忘れさせてくれるような鉄道が1本くらいあってもいいのかなと思います。
相模線というのは通勤・通学電車という役割もあるし、普段の生活での交通機関でもあるし、他の線とは違った地域の役割があるような気がします。
相模線のほかに相模原の地域の移り変わりも撮っていて、移り変わる姿を残すことも写真の重要な役割だと思っています。
▽写真家 村田 孝さん(緑区在住)
本市をはじめ、県央地区などの記録写真を撮り続けて約40年。相模線のほか、宮ヶ瀬湖のダム建設なども撮影している。
※広報さがみはら掲載写真の4~7は村田さんが撮影したもの
■これまらも人に優しい相模原でありたい
相模線は、首都圏の中でご利用のお客さまが増えつつある路線で、都会にいながら、のどかな風景を楽しめるようなところが魅力です。春は相武台下駅周辺の桜が素晴らしく、車内アナウンスで紹介することもあります。秋には、番田駅と高校生がコラボした「バンダパンダまつり」があり、冬になると、相武台下駅前のイチョウの木を、新磯観光協会の方がライトアップしてくれるなど、地元の方と連携したイベントが多々あります。
また、ドアが手動開閉式(※)のため、それを知らずに開くのを待っている人がいると、後ろの人がボタンを押して開けてくれている場面を見かけます。そんなお客さま同士の触れ合いも相模線の魅力だと思います。
相模線には無人駅もあり、切符が出てこない、お札が詰まったなどのトラブルが起きたときは、現場で対応しなければならないことがあります。着任から半年ほどたちますが、社員一丸となってお客さまに安心してご利用いただけるよう努めています。
この100周年の節目に、新型車両が導入されることになりました。新型車両は、快適さや安全性を向上し、安心してご利用いただける車両になっています。これからも、お客さまに優しい相模線を目指していきたいと思います。
※新型コロナウイルス感染症対策のため、現在は橋本駅と茅ケ崎駅のみ。その他は自動開閉
▽JR橋本駅駅長 佐藤賢策さん
橋本駅を含む10駅を管理。各駅を乗客が安心して利用するための設備確認のほか、人材の育成などが主な業務。趣味は家庭菜園と山登り。お昼は愛妻弁当。
・相模線にはドア開閉ボタンがある。この秋から導入される新型車両にも継続して搭載される
・令和2年度の社長表彰を受賞。社員発案の窓口混雑解消施策などが評価された
・カスタマーボイス気づきシート。社員がお客さま対応で良かったこと、もったいなかったことなどを自発的に気付くことで、サービスの向上に努めている
・車椅子などの乗降案内をボードで管理。電話連絡を受けたら到着時間を知らせるアラームをセットして案内ミスを防いでいる
問い合わせ:交通政策課
電話042-769-8249
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