◆平成30年度予算は、「明るい未来への応援予算」と称し、子ども・若者未来基金の活用による子どもの貧困対策や、学習支援員の配置等による学力保障の取り組み等、子育て・教育環境の一層の充実に重点を置いている。厳しい財政状況の中でも「子ども・若者、そして相模原の明るい未来」を思い描き、中長期的な視点で、創意と工夫により的確に編成された予算であると高く評価する。また、リニア中央新幹線の建設促進等、広域交流拠点を形成していく上で必要な予算もしっかりと計上されている。引き続き、持続可能な都市経営のために、企業進出や雇用の創出につながる取り組み、市内中小企業の育成・支援はもとより、積極的なシティプロモーションにより、人や企業に選ばれる都市の実現を目指して、諸施策を推進していくことを求める。
◆かつてのように、右肩上がりの市税収入を見込むことは困難な状況である。少子高齢化の進行に伴う社会保障費だけでなく、公共施設等の維持や更新の経費の増加が見込まれる中で財政運営は楽観視できない。投資的経費について、前年度比増を確保したことは評価しつつも、経常収支比率の改善に向けた取り組みは、今後も着実に進めていく必要がある。引き続き、大幅な増加が見込まれる扶助費等の義務的経費の対応と、維持可能な都市経営の礎となる都市基盤の整備や都市機能の集積等、財源の涵養に資する投資的経費の確保を両立し、財政の健全化を図るよう強く求める。
◆超高齢社会、人口減少社会への対応が迫られている中で、相模原市の将来を見据え、活力あるまちづくりに向けた取り組みは進めていかなければならない。こうした中で、平成29年2月に「第2次さがみはら都市経営指針・実行計画」を策定し、事務事業の精査・見直し等、5つの項目を重点取り組み項目に掲げ、進めてきたことは高く評価する。簡素で効率的な執行体制や徹底した内部経費の削減等については、市民生活への影響に配慮しつつも、メリハリを持って都市経営に取り組むことを求める。