高齢化社会を迎える中で、認知症や知的・精神障害などにより支援を必要としている人が年々増えています。そのため市では、判断能力が十分でない人を支援する地域の身近な存在として、市民が後見活動を担う市民後見人の養成や、後見人になった後の活動の支援などを行っています。あなたも、地域を支える市民後見人として活躍してみませんか。
■市民後見人とは
成年後見制度で定められた後見人として、親族以外の市民の立場で後見活動を行う人です。支援を受ける人と同じ地域住民が、市民感覚を生かした細やかな支援をすることで、地域の支え合いに参画する人材になることが期待されています。
▽成年後見制度とは
認知症や知的・精神障害などにより判断能力が十分でない人の権利を守るため、家庭裁判所によって選ばれた後見人が財産管理や福祉サービスの契約などを行い、本人の権利や生活を支援する制度
【気負わず「お隣さん」や「お互いさま」の気持ちで】
私は、相談員として仕事をしてきた経験を地域に生かしたいと思い、市民後見人になりました。今は施設にいる人の市民後見人として、施設の入所手続きをしたり、本人が入院したときに様子を見に行ったりと、さまざまな活動をしています。市民後見人としての活動は特別なことではなく、本人から学ぶことや元気をもらうことも多くあります。
(市民後見人として活動中のBさん)
▽こんな活動をしています
本人が安心して暮らすためのサービスの調整や、日常的な金銭管理などを行います。
・定期的な訪問や見守り
・さまざまな手続きの代理・サポート
・家庭裁判所へ報告
■市民後見人になるには
相模原市で市民後見人になるには、市が実施する研修への参加が必要です。
▽平成30年度の研修スケジュールと流れ
〔30年度〕
6月:説明会
9月:基礎研修(法律や制度の座学など)
12月~:実務研修(裁判所での手続き書類の作成など)
1月~:実践研修(グループホームや制度を利用している人への訪問など)
〔31年度〕
4月~:現場研修(グループホームや制度を利用している人への訪問など)
3月~研修修了者登録
〔32年度以降〕
・会議で後見人候補者を選定し市が裁判所に推薦
・裁判所が選任→市民後見人として活動スタート
▽研修を受けて
研修を受ける前は不安もありましたが、法律からコミュニケーション方法まで専門家から多くのことを学べ、日頃聞けない話もあり、充実した内容でした。1年間の現場研修では、年間を通じて特定の人の支援を行うことで、いつ何をする必要があるのかなど、生活の流れが把握でき、実際の後見人活動に役立っています。
(市民後見人として活動中のCさん)
▽まずは説明会へ
研修に参加するには、事前説明会への参加が必要です。
対象:市内在住の25歳以上
定員:各100人(申込順)
申し込み:6月20日までに、直接か電話、ファクスに住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号、参加希望日、「市民後見人養成研修事前説明会」と書いて、さがみはら成年後見・あんしんセンター(電話042-756-5034、FAX042-759-4382)へ
■4月から「さがみはら成年後見・あんしんセンター」を開設
同センターでは、認知症高齢者、知的・精神障害のある人の日常的な金銭管理や福祉サービス利用の支援、成年後見制度に関する専門的な相談への対応を行っています。
所在地:あじさい会館2階(市社会福祉協議会内)
問い合わせ:同センター 電話042-756-5034
問い合わせ:中央高齢者相談課 電話042-769-8349
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