がん相談支援センター(以降、支援センターと表記)は、全国のがん診療連携拠点病院などに設置されています。がん専門看護師、社会福祉の専門家であるソーシャルワーカーに、患者本人だけでなく、家族など周りの人も相談できます。
■支援センターはどんなところ?
●誰でも無料で使えます
本市には次の病院に設置されています。3カ所の病院に通院していなくても使えます。
※五十音順
▽北里大学病院
トータルサポートセンター・がん相談支援センター
所在地:南区北里1-15-1
問い合わせ:電話042-778-9578(直通)
▽国立病院機構相模原病院
がん相談支援センター
所在地:南区桜台18-1
問い合わせ:電話042-742-8311(代表)
▽相模原協同病院
患者総合支援・がん相談支援センター
所在地:緑区橋本台4-3-1
問い合わせ:電話042-761-6020(代表)
●こんなことを相談できます
▽「在宅サービスのことを知りたい」「生活費をどうしよう」「医療費が払えるかな」
助成・支援制度、介護・福祉サービスの活用などを紹介。必要に応じて、ハローワークなどへつなぎます。
▽「どこまで治療したらいいのかな」
次のことについて説明します。
・セカンドオピニオン(別の医師の意見を聞く)
・緩和ケア
・治療の副作用
・生活面への影響や対処法 など
▽「家族や職場にどう伝えよう」「とにかく不安」
迷いや不安などを聞きながら、何ができるかを一緒に考えます。また、患者会などを紹介しています。
何を相談してよいかわからないときでも、ぜひ利用してください。
医師に伝えたいことがうまく伝えられないなども相談できます。
※本人の了解がなければ、相談内容が外部に伝わることはありません。
※医師に代わって治療の判断をすることはありません。
■患者さんが安心して医療を受けられるように
国立病院機構相模原病院 ソーシャルワーカー 山路千尋さん
相談者の考えや置かれている環境を早期に察知して、本人や家族の思いを関係者に代弁するため、発する言葉を逃さないように心がけています。
相談者から聞いた情報は極力時間を置かずに病院の中で共有して、認定看護師、臨床心理士、リハビリ科など、多職種を連携して活用する体制を作っています。もちろん、共有する情報は患者さんから許可を得たものだけです。
どのような相談内容でも、相談の過程で、患者さん自身が意思決定できるように支援したいと思っています。
何をどう話してよいか分からなくても、ちょっと話を聞いておきたいなというときは、ぜひ来てほしいです。考える整理のお手伝いができればいいなと思っています。
・医療者からの紹介で来る人が多い。がんについて知りたい、相談したい人は、もっと多いのではないかと話す山路さん
■これからどうなるのかという不安を相談できた
支援センター利用者 志野村伸子さん
がんと診断されたとき、想定外で実感がなく、割と冷静だったと思います。徐々に、治療費が必要なのに治療で働けない、収入が途絶えてしまう、どうしよう。どこに相談してよいかも分からない。これからどうなるのかと不安でいっぱいになりました。
昨年の12月に入院したとき、病室に山路さんが訪ねて来てくれたことから支援センターを知りました。自分が望むがん治療の相談に乗ってくれて、精神的に不安なときには臨床心理士さんへとつないでくれました。プロの中立的なアドバイスがとても心強かったです。患者さんをたくさん担当していても、しっかり覚えていてくれることもうれしかったです。
退院した後も通院で、がんサロン「クローバー」に参加しています。治療しているのは自分だけじゃないと分かって安心でき、情報交換もできます。
・人に頼ることが増え、遠慮し過ぎずに頼んだら、案外、あっさり聞いてくれる家族や友人も支えになると話す志野村さん
■がんに寄り添う市の取り組み
▽がんピアサポート
がんピアサポーター(がん体験者)が、治療や療養生活の不安、悩みについて相談に応じます。
日時:9月(1)13日(金)、(2)22日(祝)10時~15時(各回1時間)
会場:ウェルネスさがみはら
対象:がん患者やその家族
定員:各4組(申込順)
申し込み:9月(1)11日、(2)19日までに、電話で健康増進課へ
電話042-769-8322
▽次の支援もあります
・若年がん患者在宅療養支援
・がん患者ウィッグ購入費助成
詳しくは広報さがみはら掲載の二次元コード参照
問い合わせ:健康増進課
電話042-769-8322
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