文字サイズ

「学びたい」が集まる夜間中学

4/51

神奈川県相模原市 クリエイティブ・コモンズ

南区にある市立大野南中学校分校夜間学級は、昨年4月に開校した県内3つ目の公立の夜間中学です。現在、県内各地から27人の生徒が集まり、昼間の中学校と同じ学習をしています。それぞれの学び、支える先生たち。
学び舎には、穏やかな空気の中、勉強に励む生徒たちの姿があります。

■誰ひとり取り残さない 十人十色の学びをサポート「集団の学び」
所在地:南区文京1-11-1(県立神奈川総合産業高等学校内)

▽夜間中学に通える人
・義務教育を修了しないまま学齢期を経過した
・さまざまな理由で十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した
・外国籍などで日本の義務教育に相当する教育を受けていない

[ポイント]県内の各市町村から通えます。(横浜・川崎市を除く)
令和5年度の通学状況 ※全27人、うち外国籍は10人
・市内から14人
・市外から13人(座間・厚木・藤沢市 など)

[ポイント]先生が複数人で授業をサポート
大切にしているのは、「生徒全員が理解できる授業」。先生たちは準備の段階で、たくさん議論したり、授業中のサポート体制を細かく打ち合わせたりして、授業の質を高めています。
詳しくは広報さがみはら掲載の二次元コードから

■夜間中学のとある一日
月~金曜日 毎日4校時
登校可能16時
〔授業の準備、食堂の利用も〕
[始めの会]
17時25分~18時10分 [1時間目]総合的な学習の時間
18時20分~19時05分 [2時間目]英語
19時15分~20時 [3時間目]社会
20時10分~20時55分 [4時間目]理科
[終わりの会]
最終下校21時30分

■インタビュー
身に付くのは「知識」と「自信」

▽王 艶普さん(2年生)
将来の夢「もっと日本語が上手になって、翻訳の仕事に挑戦したい」

Q.学校生活はいかがですか
先生がとても優しいです。穏やかに接してくれます。授業の時に分からないことを質問すると、しっかり教えてくれます。面白いし、安心して勉強ができます。
最初は不安でしたが、先生たちも親切で家族みたいです。
ここでの勉強は、とても楽しいです。

▽西尾ハーヴィさん(2年生)
将来の夢「卒業後は高校進学。大好きな車の会社を作りたい」

Q.学校生活はいかがですか
1年間この学校に通って、日本語も去年よりずっと上手になりました。日本人の友達もできて、とても良かったです。

Q.一番印象に残っていることは?
いっぱいあるのですが、卒業式です。とても仲のいい友達が卒業して寂しかったけど、「高校に行く」という友達の夢がかなってうれしかったです。

Q.「学校行ってみたいな」という人にメッセージを
この学校は、先生たちもクラスメイトもとても優しいです。日本語もあまりしゃべれない人には、厳しいかと思っていたけど、先生たちが助けてくれます。心配しないでください。

▽教務主任 宮坂教諭
・教育のセーフティーネット
本来受けるはずだった義務教育を何らかの理由で受けることができなかった人たちが、もう一回学び直す。「学び直しの機会を徹底的に保障するためのサポートだったらいくらでもします」というのが、教育のセーフティーネットとしての私たちの姿勢です。

・真剣だからこそ生まれる活気
生い立ちも学習レベルも違う生徒たちの「集団の学び」を成立させるためには、一定の厳しさが必要になることもありますが、開校から1年、生徒と先生が共に必死になって学びに向かっていたら、教室内にはいい活気が生まれるようになりました。
生徒と先生、生徒同士が助け合って自然に仲良くなっていくのは、ここの夜間中学ならではの空気感だと思います。
入学を迷っている人は、安心して一歩踏み出してみてください。

問い合わせ:学校教育課
電話042-704-8918

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル2階
   相模原市
〒252-5277 神奈川県相模原市中央区中央2-11-15

相模原市より市民のみなさまへ大切な情報をいち早くお届けします マイ広報さがみはら

MENU