世界アルツハイマーデー・月間
令和7年には、全国で約700万人(高齢者の20%)が認知症になると推計されています。
決してひとごとではなない認知症。この機会に、各種相談窓口や支援制度を知って、認知症への理解を深めましょう。
※この記事では、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどをまとめて「専門職」と表記しています。
~そもそも認知症ってなに?~
■認知症とは
慢性か進行性の脳の疾患が原因で、記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障が出ている状態です。
認知症という単一の病気はありません。原因にはいくつかの疾患があります。
認知症の種類:
・アルツハイマー型認知症
・脳血管性認知症
・レビー小体型認知症
・前頭側頭型認知症
▽どんな変化が出るの?
認知症初期にはこんな変化があります。
・同じ質問を何度も繰り返す
・日にちが分からない
・意欲の低下がみられる
・探し物が増えた
・幻が見える など
▽若い人でも認知症になるの?
65歳以下の人でもこんな変化はありませんか
・新しいことが覚えられない
・もの忘れが多くなった
・仕事や家事の段取りが悪くなった など
認知症は高齢者の病気と思われがちですが、働き盛りの若い世代でも発症することがあります。
「年齢の割には…」と思う症状が続くようであれば、若年性認知症のサインかもしれません。早めに近くの「もの忘れ外来」などの専門医、若年性認知症コールセンターなどに相談してください。
▽若年性認知症コールセンター
電話0800-100-2707
時間:午前10時~午後3時(日曜日、祝日等を除く)
※フリーダイヤルと同様、通話料はかかりません。
▽さらに詳しく解説
若年性認知症ハンドブック(厚生労働省)
~家族が認知症になったらどうすればいい?~
■悩んだときの相談窓口があります
医療機関を受診するかどうかや、介護や認知症の人との日常生活に、家族など周りの人が悩んだときは、相談してください。
▽地域包括支援センター(高齢者支援センター)
専門職が、認知症の人や周りの人の保健や福祉、医療などに関するさまざまな相談を受け、適切な支援へとつなぎます。市内29カ所に設置しています。
▽各区の高齢・障害者相談課、津久井保健福祉課
もの忘れ相談を実施しています。
▽市認知症疾患医療センター
地域での認知症医療提供体制の拠点として活動するために、設置しています。
※市から北里大学病院に業務委託しています。
〔主な業務〕
・認知症かどうかを、医師が各種検査などで診断する鑑別診断と初期の対応
・専門医療相談
・地域保健・医療・介護関係者などへの研修 など
▽認知症であってもできることを続けるために
市認知症疾患医療センター長 医師 大石 智さん
認知症があるからといって、何もできないわけではありません。苦手なこともさまざまな工夫や、周囲からさりげなく手助けされることで、自尊心が傷つかずに多くのことができます。認知症があっても安心して、楽しく、張り合いを持って暮らしている人は大勢います。認知症について、一人ひとりが自分のこととして考えてみませんか。相模原市が認知症のある人の心を想像できる人の多いまちになることを願っています。
~悩んでいるのは自分だけ? 他の人の話が聞きたいな~
■認知症の人や家族が交流できる場所があります
▽認知症カフェ
認知症の人、家族、地域の人の交流の場で、市内には39カ所あります。お茶や軽食を楽しむだけでなく、専門職から情報提供を受けるなど、誰もが参加できる場です。
▽家族会
※開催状況など詳しくは、お問い合わせください。
・認知症高齢者をかかえる家族の会 友知草の会
認知症の症状や年齢を問わず参加できる「ほっとタイム」という相談会を開催しています。
問い合わせ:中央ボランティアセンター(市社会福祉協議会内)
電話042-786-6181
・若年性認知症の家族の会 じゅりの会
若くして発症した人を支える周りの人が情報交換できる場を提供しています。
問い合わせ:在宅医療・介護連携支援センター
電話042-769-9250
~住み慣れた場所でずっと暮らしたいな~
■身近にいます! 認知症サポーター・認知症地域支援推進員
◆専門職でなくてもできる範囲で手助けを
本市には、認知症に対する正しい知識と理解について学んだ認知症サポーターがいます。すでに5万人を超える人(令和3年3月時点)が活躍しています。
▽あなたもなりませんか?
オンライン 認知症サポーター養成講座
認知症の症状や接するときの心構えなど、認知症についての正しい知識を学びます。
日時:9月
(1)11日(土)午前10時~正午
(2)21日(火)午後2時~4時
対象:次の全てに該当する人
・市内在住か在勤、在学
・インターネット環境を利用できる
※Zoom(R)ミーティングができる環境(ウェブカメラ、マイク、スピーカーなど)が必要
定員:各40人(申込順)
申し込み:9月(1)8日、(2)15日までに、電話かファクス、Eメールに、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、Eメールアドレスを書いて、
市キャラバン・メイト連絡会事務局(Link・マネジメント内)へ
電話042-707-1603、FAX042-786-6631、Eメールsagami‒mate.network@link‒npo.com
◆認知症地域支援推進員を配置(今年度からスタート!)
本市では、今年度から全ての地域包括支援センターに、認知症地域支援推進員(以降、「推進員」と表記)を配置しました。
▽推進員はどんな人?
認知症の介護や医療の専門的な知識や経験を持つ専門職です。
▽どんな仕事をするの?
・相談、支援
・認知症への理解や啓発への取り組み
・認知症の人や周りの人が交流するための支援
・医療、介護などの連携支援ネットワークづくり など
<この記事についてアンケートにご協力ください。>