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世界初公開!「はやぶさ2」カプセル早分かり(1)

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神奈川県相模原市 クリエイティブ・コモンズ

リュウグウのサンプルを持ち帰ったカプセルを、世界に先駆け相模原で大公開!
また、「はやぶさ」「はやぶさ2」のカプセル開発に携わり、オーストラリアで回収に当たった、JAXA宇宙科学研究所の山田さんにお話を伺いました。

■カプセルの仕組み
・ヒートシールド…大気圏突入時の高熱からカプセルを守る
・制御回路…パラシュートの開傘や探索用の信号を制御する電子機器
・REMM(再突入飛行計測モジュール)…高速で大気圏に再突入する間の熱データや機体運動に関わるデータを計測
「はやぶさ」(初号機)カプセルにはなかった、将来のミッションに向けた機能
・サンプルコンテナ…小惑星リュウグウのサンプルを格納
・パラシュート
・断熱材

〔ポイント〕
質量:約16kg
直径:約40cm
高さ:約20cm
★初号機カプセルの開発成果を最大限に生かした設計
★カプセル型の再突入機としては、他国の物と比較して小型
★大気圏突入時、カプセルの前面の温度は1万度を超える空気にさらされるが、ヒートシールドの働きで表面は最大3,000度、内部は50度程度に保たれる

2014年の打ち上げから6年。地球から約3億km離れた小惑星リュウグウの探査を終えた「はやぶさ2」は、昨年12月6日にサンプルの入ったカプセルの投下に成功しました。

■さがみんもカプセル回収班に同行!
特別隊員 隊長さがみん
ウーメラ砂漠上空でカプセル探索中のヘリコプターに同乗
「がんばって探すよ!」
カプセルを入れたコンテナを護衛中
「無事にみんなのところに届けるよ!」

■市内でも帰還を応援and帰還後も出迎え!
▽パブリックビューイングでカプセル帰還を見守りました!
昨年12月5日・6日に「はやぶさ2」からカプセルが分離される様子と、カプセルが大気圏に突入する様子を見守るパブリックビューイングを開催。会場では市内外から集まった市民や宇宙ファンが、歓喜の瞬間を共有しました。

▽相模原に帰ってきたカプセルを出迎え!
昨年12月8日、カプセルを乗せたトラックをJAXA津田雄一プロジェクトマネージャ(本市出身)、吉川真ミッションマネージャ、市民らが出迎えました。報道陣から今の気分は?と聞かれた津田さんは「早く中を見たいです」とコメント。

■山田哲哉(やまだてつや)さんにインタビュー
「はやぶさ」「はやぶさ2」カプセル開発担当
JAXA宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系准教授
・プロフィール
東京大学大学院工学系研究科(航空宇宙工学専攻)博士課程修了。
専門は再突入飛翔体システム、飛行力学・熱防御など

▽初心を忘れず、時間と戦い続けながらも隙のない開発・準備
「はやぶさ2」カプセルは、「はやぶさ」の基本設計を大切にしつつ、信頼性を高めたものです。つい手を加えたくなる気持ちを抑え、細心の注意をしながら開発、回収準備を進めました。コロナ禍の影響でギリギリまで気が気ではありませんでしたが、方向探査のリハーサルなどは初号機以上に綿密に行い、「やってないことはない」といえるほどでした。

▽飛行解析、回収・安全化担当として、緊張と忙しさが続く
カプセル回収班では現地本部として、目の回るような忙しさでした。48時間中4時間の睡眠が、本番含めて3回もありました。やれ、カプセルの状態は健全か?着地予想点を問題ない軌道に入れられたか?方向探査結果やヘリが発見した位置データのチェックをせねば、回収時も手順を間違えないように集中せねば…と感慨に浸る余裕は全くありませんでした。それでも、カプセルからの電波を受信した時はほんの一瞬「中身が溶けず今回も帰ってきたんだ。パラシュートも開いたんだ」と涙が込み上げてきました。メンバー全員と応援して下さった方々のおかげで、カプセル回収と成果は今回もやっぱり満点でしょうか。

▽応援してくれる相模原の皆さんに「ワクワク」を届けたい
学生時代から相模原に通い、相模原麻溝公園ふれあい動物広場が気に入っています。気持ちよさそうにするキバタン(オウムの一種)の背中を掻いてあげるのが特に好き。そんな相模原にある宇宙科学研究所。市民の皆さんからミッションのたびに応援されて、こんなに大事にされている研究開発機構って他にあるのか?と、温かさを感じています。これからも、社会に役立つミッションを遂行していきますので、応援をお願いします。

■応援しよう!「はやぶさ2」は新たな旅へ
2026年 小惑星2001 CC21
・珍しい岩石でできている
・太陽系初期の物質があるかも

2031年 小惑星1998 KY26
・直径およそ30m
・一周回転するのに約11分
・約5分おきに昼と夜が交代

高速で通り過ぎながらカメラなどで観測
ランデブー(位置を合わせてとどまること)

地球史の解明や地球への天体衝突回避に役立つと期待できる!

問い合わせ:観光・シティプロモーション課
電話042-707-7045

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