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《コロナ》医療現場の「今」を聞く 続けよう感染予防

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神奈川県相模原市 クリエイティブ・コモンズ

~うつらない・うつさない~
市内の医療機関では、多くの人が市民の健康と安全を守るために現在も、新型コロナウイルス感染症と戦っています。
北里大学病院で、医療機関の現状を伺いました。

■北里大学病院 感染管理室室長
医師 高山陽子さん

▽年末年始は電話が鳴りやまない状態に
新型コロナウイルス感染症患者の受け入れは、昨年の春先は重症患者のみの対応でしたが、5月20日から県の「神奈川モデル」に協力することになり、中等症以下の対応も開始しました。患者数は秋ごろから増え始め、年末年始は受け入れ要請の電話が鳴りっぱなしで、1件受けている間に留守電が3・4件入る状態に。医師や看護師も、手が足りなくなり、今は内科系医師だけでなく外科系医師も動員して診療チームを再編成しています。

▽患者の増加は、通常の診療ができないことへつながる
最近は自宅療養中の患者が入院した時にレントゲンやCTを撮ってみると、自覚症状以上に肺炎が悪化していたという事例も見られます。
重症や個別のケアが必要な患者が増えると、その分スタッフも必要になります。コロナ患者が減らないと、院内の人員や病床を更に調整せざるを得ません。その結果、コロナ以外の診療が通常通りできなくなり、手術数の制限などの対応を続けなくてはなりません。

▽大事なのは「患者を減らす」こと
公衆衛生を保つために、県、市、病院協会、当院が連携して旧東病院を活用したコロナ患者の入院専用病棟をなんとか運営しています。スタッフはとても神経を使いながら、看護・治療をし、市民の安全を守る努力をしています。この難局を乗り越えるには、患者を減らすことが最も大切。そのためにも、市民の皆さんには他人事と思わず、三密を避ける、マスクを着けるなど、基本的な感染対策を引き続きお願いしたいです。

■北里大学病院
看護師 大谷尚也さん

▽かつての「危機感」と今の「危機感」
昨年4月にこの入院病棟に配属になり、「ここがコロナ病棟になる」と言われた衝撃は忘れられません。当時は未知のウイルスに対しての戦い方が分かりませんでした。患者本人よりもウイルスに注意が向き、本来の医療ができていない、危機的だなと感じました。その状態を変えてくれたのは患者からの「そばにいてほしい」「不安で仕方ない」という言葉。手を握り、そばにいて話を聞いてあげたいとスタッフみんなが思ったところから変わりました。
現在は経験を積み重ねて、戦い方が分かってきましたが、4月に感じた危機感と今の危機感は少し違っています。夏場までは若年の軽症者が多かったのが、秋ごろから高齢の患者が増えて、認知症などケア度の高いケースが増えてきました。自ら感染症対策ができない患者が増えると、より多くの看護師が必要になります。元々は25人体制でしたが、11月くらいから急激に足りなくなり、1月にやっと20人増員されたものの、中等症の病床のほとんどが埋まった年始は、増員後でも回らないくらい大変でした。ベッド数よりも人員面で「医療崩壊」というキーワードが頭に浮かびましたね。

▽やるべきことをやっている、それを理解してもらえたら
本来であればチーム医療で多くの職種が患者に関わるのですが、ここは特別な病棟。さまざまな仕事を看護師が担っているので、いろいろと気を使うことが多く、負担は増えています。勤務中は気が張って疲労感を忘れていますが、メンタル面などに不調を抱えている看護師が多いです。そんな中で、市内の学生さんや企業の方からメッセージをいただくことがあり、励みになっています。小学校低学年の子からの「医療現場の皆さんはヒーローです」という手紙は、とてもジーンとしましたね。そんな一言にスタッフは救われています。
その一方で、周囲の理解が得られていないと感じることもあります。スタッフには子どもが通う小学校などとの関わりの中で、生活しづらさを感じている人もいます。患者だけでなく市民の皆さんの健康と安全を守るためにやるべきことをやっているということを、理解してもらえたらありがたいです。

・昨年春からたくさんの応援メッセージが届けられている。「激動の毎日の中で、これを見て頑張ろう、と原動力になりました」

■1月27日に市長・市医師会長・市病院協会長の共同メッセージを発信
必要な医療が適切に提供できないような事態を防ぐため、皆さんの命と健康を守るためのメッセージを発信しました。詳しくは、市ホームページをご覧ください。
・不要不急の外出自粛
・手洗いや咳エチケット、感染リスクが高まる場面での対策
・テレワーク、時差出勤への協力

■国から示されているワクチン接種のスケジュール (2月3日現在)
〔2月下旬〕
・医療従事者
〔4月以降〕
・高齢者
〔以降順次〕
・基礎疾患のある人
・高齢者施設等の従事者 など
※ワクチン接種の対象者や期間などは、具体的に国から示されたら、広報さがみはらなどでお知らせします。

問い合わせ:感染症対策課
電話042-769-8204

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