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サガミハラに進路を取れ~経営者に聞くミライ目線~(2)

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神奈川県相模原市 クリエイティブ・コモンズ

■獣医学で世界を変える
動物アレルギー検査株式会社(緑区西橋本)
代表取締役社長 増田健一さん(獣医師、獣医学博士)

イヌ・ネコが持つアレルギーについて、確度の高い検査結果を動物病院に提供し、この分野で日本のトップシェアを占める動物アレルギー検査株式会社。獣医師・獣医学博士でもある増田さんは、感染症の多くが人と動物共通であることに着目し、研究成果をヒトの医学に生かす研究にも力を入れている。現在は、新型コロナウイルス感染症ワクチン開発に注力し、目指すはノーベル賞。相模原から世界へはばたくのか。

▽幼い頃から獣医を目指す
8歳のとき、飼っていたセキセイインコが弱って死んでいくのを、ただ見ていることしかできませんでした。その時、生と死の境を知り、それをきっかけに獣医師という職業を志しました。

▽動物病院勤務、理化学研究所(理研)研究員などを経て起業
夢がかなって獣医師になったものの、獣医学が社会に果たす意義を証明したくて転職し、平成19年(2007年)に川崎市で起業。その後すぐに「さがみはら産業創造センター[3]」(緑区西橋本。以降、SIC)に移転し、現在に至ります。移転に当たり、SICでは検査システムの研究が可能だったこと、金融機関などの基本的な都市機能が揃っていることを重視しました。当時の橋本には、まだのどかな雰囲気が残っていましたが、この13年のまちの変化は目覚ましいものがありますね。

▽ペットのアレルギー検査における強みを生かす
トップシェアを維持しているのは、私たちの研究が「科学的に正しい」から。検査結果が正しくて、初めて獣医師は適切な治療ができるのです。
目下の研究の中心は「研究成果をいかにヒトに応用するか」。アレルギーと言うと、スギ花粉やダニを思い浮かべますよね。同じアレルギーがイヌにもある。イヌはサルの次にヒトに近く、アレルギーや感染症はその多くが共通していて、新型コロナもその一つです。

▽獣医学を生かしてワクチン開発
現在、理研のほか、北里大学や山口大学とそれぞれ共同研究チームを立ち上げ、新型コロナのワクチン研究を進めています。求めるのは「変異しない部分に作用し、重症化を回避」できるワクチンです。開発の難しさはウイルスの変異にあり、研究はまだ途上ですが、獣医学をヒトに、社会に役立てたいと考えています。

■市は事業者のチャレンジを応援します!
◆インタビューに登場した支援制度
※令和3年度の実施内容は今後決定。

[1]さがみはら産業集積促進方策(STEP50)
▽工場などの立地に要した費用の最大40%(限度額10億円)の奨励金を交付
ロボットや航空宇宙を、地域経済をけん引する産業と位置付け、手厚く支援

▽市内企業が工場建設に要した費用の10%以内(限度額4億円)の奨励金を交付
既存工場のリニューアルなど

▽工場などの立地時に新たに常用雇用する場合、最大で男性110万円/1人、女性130万円/1人の奨励金を交付
就職氷河期世代の人を常用雇用(正規雇用)した場合にも奨励金を交付

▽税金を5年間2分の1に軽減
固定資産税、都市計画税を軽減

※要件など詳しくは、市ホームページをご覧ください。

問い合わせ:産業・雇用政策課
電話042-769-9253

[2]市トライアル発注認定制度
優れた新商品の生産をもとに新たな事業分野の開拓を図る中小企業者を認定し、その新商品の販路開拓を支援します。

※要件など詳しくは、市ホームページをご覧ください。

問い合わせ:産業支援課
電話042-769-8237

[3]さがみはら産業創造センター
(Sagamihara Incubation Center=通称SIC)
新規創業、新分野への進出を図る事業者を支援し、新しい産業を創造する拠点。起業準備段階の人を支援する「デスク10」(机1台からのレンタルオフィス)から、本格的な研究開発や設計業務が可能なラボまで備えています。創業から間もない個人やベンチャー企業が入居し活発な活動を展開しています。
所在地:緑区西橋本5-4-21

問い合わせ:さがみはら産業創造センター
電話042-770-9119

■だから選ばれる企業にも暮らしにも便利!安心!
▽主要都市への良好なアクセス!
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が開通して、ますます便利に。リニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の橋本駅付近への整備も進んでいます。

▽地震に強い安定した地盤
深層地盤で震度4程度の地震エネルギーが伝わったとしたとき、地表地盤の揺れが本市のある地域では0.0~0.6と比較的揺れにくくなっています。

・液状化の可能性が低い地盤
相模原台地の地盤構成は、大きく分けると表土層、ローム層、礫層です。低層の鉄筋骨工場や鉄筋コンクリート造3階建て程度を支えることができる地盤のローム層が地表から2m程度で現れるため、比較的建築がしやすいのが特徴です。またローム層は液状化の可能性が低いと考えられています。
出典:相模原市「企業立地のご案内」掲載の内閣府防災情報のページ「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」を一部改変

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