■史上最年少・史上最速
本市出身の芝野虎丸さんが囲碁界に旋風を巻き起こしています。厳しい勝負の世界でベテラン棋士たちとしのぎを削る芝野三冠に、対局での心構えや、地元相模原でのエピソードを伺いました。
PROFILE
平成11年生まれ。本市南区出身、鶴園小・谷口中学校卒業、昨年まで同区在住。令和元年10月に囲碁史上初の10代での名人となる。今年6月には史上最年少の20歳7カ月(プロ入りから最速の5年9カ月)で3冠(名人・王座・十段)を獲得。
▽テレビゲームがきっかけ
5歳の頃、漫画『ヒカルの碁』を題材にしたテレビゲームを父が買って来まして、これに夢中になったのが囲碁との出会いでした。やがて近所の碁会所に行くようになり、小学3年生からは都内の道場で本格的に打ち始めました。5年生からは、平日3日は道場、土日は日本棋院(※)に通うようになり、気が付けば囲碁漬けの生活です。
※日本棋院 囲碁文化の継承を目的に、囲碁の普及や棋士の育成、棋戦(囲碁の大会)などを行う公益法人。
▽相模原での思い出
市内のお気に入りは、よく犬の散歩をした境川沿いの道。途中にある「風の子広場」は、愛犬と遊んだ思い出の場所です。相模原は自然が多くて、歩いていて気持ちのいい街だなと感じます。
家族で時々行った国道16号沿いの回転寿司も思い出に残っています。今も対局に勝った時のお祝いでお寿司屋さんに行くとテンションが上がります(笑)。炙りチーズサーモンが特に好きです。
▽碁の奥深さに魅了されて
学校が大好きだったので、対局のために授業を休むのが嫌でした。けれど、囲碁をやめたいと思ったことはありません。今も1日10時間は碁盤に向かっています。
囲碁はやればやるほど面白い、終わりのないゲーム。楽しみ方は人それぞれだと思いますが、一生続けられる趣味になると思うので、ぜひいろんな方にやってみてもらいたいです。
▽強さの極意は「自然体」
対局で一番大切にしているのは「相手が誰であっても自然体で普段通りの碁を打つ」こと。昔は緊張する方でしたが、初タイトルを取ってからは吹っ切れました。形勢が良くても悪くても、碁盤に集中して、平常心で打てるのが自分の強み。これからも「次の一局を大切に」を目標に、頑張っていきたいです。
・かつて七冠保持者だった井山裕太棋聖の記録を更新中。快進撃は続く。
■芝野三冠ゆかりのさがみはらスポット
▽風の子広場(南区上鶴間本町)
境川沿いにある公園。子どもたちや愛犬家が集う地域の憩いの場。囲碁に集中した後の気分転換に歩く散歩コースは、芝野三冠にとって思い出深い場所だそうです。
■芝野名人の活躍を見逃すな!
名人戦 挑戦手合七番勝負
囲碁界最高峰タイトルの一つである「名人」の座を懸けて闘うタイトル戦。今期は芝野名人と挑戦者・井山裕太棋聖による七番勝負が繰り広げられます。
・史上最年少の名人が、今度は初防衛戦に臨む
▽今後の対局スケジュール
開始時間:午前9時
▽対局はYouTube(R)でも配信!
8月末に行われた第1局は井山裕太棋聖の勝利。盤上での激闘をみんなで応援しましょう!
問い合わせ:広聴広報課
電話042-769-8200
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