―みんなをつなぐまちづくり―
認知症であってもなくても「~したい!」という望みは誰にでもあります。周囲の人が一方的にサポートするだけでなく、認知症の人もできること・やりたいことをアピールし、仲間を作っていく。そんな取り組みが市内に広まっています。
◆みんなの「したい!」を応援したい
例えば…
▽「ウィッシュカード」で双方のニーズをマッチング
ウィッシュカードは、みんなの「望み」を伝えるために、さがみはら認知症サポーターネットワーク(通称さがサポ)が使うツールです。認知症の人や家族のニーズだけでなく、パートナー全員のニーズを聞き取り望みを叶えるこの取り組みが、全国的にも注目されています。
※パートナー…認知症の人、認知症サポーターを含むさがサポの会員
・さがサポ
約600名のパートナーが活動しています。パートナーズカフェの設立・運営や、スポーツを通じた交流会の企画・運営などさまざまな活動をしています。
≪ウィッシュカードを通じて助け合いの思いをつなぎたい≫
さがサポは、「お互いさまのパートナー」をモットーに活動をする団体です。
「ウィッシュカード」によってさまざまな人をマッチングしていくうちに、認知症の人だけでなく皆それぞれできないことやできること、仲間とならできることがあるという大きな気付きがありました。それが、「お互いが助け合う」活動の大きな柱になっています。
今後も、助けたいという気持ちを持った人が一人でも多く増えて、笑顔や「ありがとう」があふれるまちになると信じて活動を続けていきます。
(さがサポ代表 世話人 佐藤さん)
◆身近なことから手助けしたい
例えば…
▽認知症サポーターとオレンジリング
認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けをする人です。
また、市内には認知症サポーターとなり、オレンジリングを身に着けて働く皆さんが増えています。
※認知症サポーターになるには、認知症サポーター養成講座を受講する必要があります。
≪お客様の目線でご案内をしています≫
ショッピングセンターでは、カウンターで何度も同じことを質問したり、道に迷っていたりする方がいらっしゃいます。もし、何度同じ質問をされても、何度でもお答えします。また、迷っている人には、口頭で説明するよりもその場所までお連れした方が分かりやすい場合は同行してご案内します。
以前からハキハキと受け答えすることを心掛けていましたが、認知症サポーター養成講座のおかげで、より臨機応変に対応ができるようになりました。
(市内ショッピングセンター インフォメーションカウンター 前田さん)
例えば…
▽みまもりあいプロジェクト
地域で協力して、認知症の人を見守り合えるまちを育てるプロジェクトです。
専用アプリを使って、行方が分からなくなった人の捜索依頼を出すことや、捜索の協力をすることができます。
※個人情報を第三者に知らせることなく安全にご利用できます。
・アプリがつなぐみまもりあい
家族が捜索依頼⇒みんなで捜索
◆お互いの「してほしい」と「したい!」がつながった
例えば…
▽パートナーのみんなと一緒に「好きーに行きたい」望みがかなった
国体出場経験のあるスキー選手だった山根さんは、認知症を発症してから長い間、大好きなスキーから遠ざかっていました。「スキーに行きませんか」とウィッシュカードで呼び掛けたところ、スキーに行きたいパートナー家族とマッチングができ、一緒にスキー旅行に行くことができました。
スキー場では見違えるような生き生きとした姿で周りの人を感激させ、本人も大満足でした。
例えば…
▽「農業を手伝ってほしい」and「地域で活躍したい」望みがかなった
「農園で収穫しませんか」という呼び掛けに、ボランティアの一員として認知症の人が参加しています。みんなで汗を流すことは、楽しく、生きがいにもつながっています。
また、収穫した野菜はイベントで販売しています。そこは認知症の人が接客や商品の品出しを担当し、一人一人が役割をもって住民の皆さんと交流できる、地域貢献の場になっています。
※スキー、農園の野菜収穫はさがサポのウィッシュカードによる取り組みです。
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問い合わせ:地域包括ケア推進課
電話042-769-9249
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