【問】平成28年度一般会計歳入歳出決算に対する総括と評価は。
【答】歳入の根幹をなす市税は増収であったものの、地方消費税交付金等の減収に加え、扶助費等の増加により、大変厳しい財政状況となっている。こうした中、共生社会の実現に向けた取り組みをはじめ、3年連続となる保育所待機児童ゼロの達成、教育環境や地域防災力の向上、広域交流拠点都市の更なる形成への取り組み等、市民が安全で安心して暮らせる活力あるまちづくりを進めることができたものと考えている。
【問】経常収支比率(※)については、102・5%と悪化したが、要因をどのように分析しているのか。
【答】経常収支比率が102・5%となったことについては、重く受け止める必要があると考えている。主な要因としては、歳入において地方消費税交付金や普通交付税及び臨時財政対策債が減少するとともに、歳出において保育所の待機児童対策や障害者福祉に係る給付金等により扶助費が増額となったほか、公債費が増加したこと等である。今後、経常収支比率の改善に向けた具体的かつ効果的な対策が講じられるよう、他の指定都市との比較分析等を詳細に行い、来年度以降の予算編成に反映していきたいと考えている。
【問】財政の健全性について、どのように認識しているのか。
【答】平成28年度決算においては、公債費のうち、地方交付税措置される元利償還金の割合が増加したことや市債残高の減少により、健全化判断比率である実質公債費比率及び将来負担比率がともに改善しており、他の指定都市と比較しても低い値を示している。今後、広域交流拠点の整備をはじめとした都市基盤整備に伴い、投資的経費が増大していくものと見込まれることから、事業の実施に当たっては、各種財政指標に留意しつつ、特定財源の確保や民間活力の活用を図る等、財政負担の軽減に努めていきたいと考えている。
※経常収支比率
市税等、常に見込める収入と、人件費等、常に支払う必要がある支出を比べたもので、この割合が低ければ、それだけ新しい事業にお金を充てることができる。