■こんなとき、どうするのか考えてみよう
障害のある人との接し方や「合理的配慮」の提供例などを紹介します。紹介例のような場面でも、状況によって適切な対応や配慮は異なることがあります。障害の種類や程度はさまざまなので、事例を参考にしながら、場面ごと状況ごとに合わせた対応をお願いします。
※合理的配慮とは?
障害のある人から、バリア(社会的障壁)を取り除くために何らかの対応が必要だと伝えられたとき、負担が重すぎない範囲で対応することが求められるものです。

◆言葉の理解が難しそうなとき
話すだけの指示では、内容を十分に理解できずに混乱している様子が見られた。

▽ジェスチャーやイラストで説明した
身振り手振りやイラストなどを使って、内容を伝えるようにした。

◆周りが気になり落ち着かないと言われたとき
市役所や銀行などの窓口で、周りの視線が気になり落ち着かないので、個室を用意してほしいと依頼された。

▽個室を用意した
周りの目を遮り、落ち着いた空間で話せるように、別室(個室)を用意した。

◆電車でヘルプマーク♥を見かけたとき
電車に乗っていたら、ヘルプマークを着けている人が立っているのを見かけた。

▽座席を譲った
(自分が座っていた)声を掛けて席を譲った。
(自分が立っていた)席を譲ってくれる人がいないか、周りに声を掛けた。

◆音声での会話が困難なとき
受付にて細かい希望を伝えたいので、筆談したいと依頼された。

▽筆談で対応した
筆談ボードを準備し、文章は短く分かりやすい形で対応した。

◆メニューの代読を依頼されたとき
犬を連れた視覚障害のある人からメニューを代読してほしいと依頼された。

▽声で説明をした
メニューを読み上げた。配膳のときにも、食器の位置や料理の内容について説明をした。また、補助犬を連れていたので、補助犬が待機できるスペースを作った。

※補助犬とは　補助犬は「身体障害者補助犬法」に基づき訓練・認定されています。飲食店などの事業者は、法律に基づき、補助犬の同伴を受け入れる義務があります。

◆視覚障害のある人の前に障害物があるとき
点字ブロックの上に自転車が置いてあり、点字ブロックの通路を遮っている。また、駅や踏切で困っている様子だった。

▽障害物を移動させた
点字ブロックから自転車を移動して、ぶつからずに通れるようにした。また、困っているときは声を掛けるようにした。

◆車いすが通れない段差に気づいたとき
施設の入り口に段差があり、車いすの人が、施設に入れないところを見かけた。

▽スロープを設置した
施設の人に状況を説明し、簡易スロープを用意した。

■知っていますか
◆♥ヘルプマーク
外見では分からない障害や難病のある人などが、援助や配慮を受けやすくするためのマークです。

▽ヘルプマークを配布しています
対象：義足や人工関節を使用している、内部障害や難病がある、認知症、妊娠初期など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている人
申込書等配布場所：高齢・障害者福祉課、各高齢・障害者相談課、各福祉相談センター

▽ヘルプマークを着けている人を見かけたら
・バスや電車で⇒席を譲る
・駅や商業施設などで⇒困っていたら声を掛ける
・災害時は⇒安全に避難できるように支援する
などの配慮をお願いします。

◆意思疎通支援者
障害や難病で意思疎通を図ることに支障がある人に、手話通訳や要約筆記などで、手助けをする人のことです。

▽意思疎通支援の具体例
聴覚障害者：手話、要約筆記
視覚障害者：点訳、代読・代筆
盲ろう者：直接本人に接触する触覚手話、指点字、指文字
失語症者：会話の理解や表現の補助(必要に応じて道具や絵の利用など)

▽意思疎通の支援を受けたい人へ
障害への理解を進める情報発信サイト「さーくる」では、意思疎通の支援情報を掲載しています。

※詳しくは同サイトHPへ

■共にささえあい　生きる社会　相模原市
市では障害の有無にかかわらず、誰もが安全で安心して暮らすことのできる「共にささえあい　生きる社会」の実現に向けて、障害に関する理解促進や、権利を守る取り組みを進めています。

■「合理的配慮」の義務化について
令和3年6月、障害者差別解消法が改正(公布)され、民間事業者にも「合理的配慮」が義務化されます(公布後3年以内)。本市では障害と合理的配慮のことを知り、障害のある人と接する場面などでの対応事例をまとめた『障害者差別解消に向けた合理的配慮の事例集』を作成。4年6月には市内企業(約5,300社)に配布しました。事例集は市HPに公開しています。
※詳しくは同HPへ

問い合わせ：高齢・障害者福祉課
電話042-707-7055